SilF:3Dアウトラインによる擬似3D表現を用いたスケッチツール

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Visual Computing グラフィックスとCAD合同シンポジウム2004 (6/3-4)にて口頭発表 (pdf) [GCAD Award]

SIGGRAPH 2004 (8/8-12)にてPoster発表 (pdf)


米澤 航太(元 東京工業大学 柴山研)の擬似3Dスケッチツール,「SilF」のページです.
(元々は2003/03の修論用)

SilFがダウンロードできます.興味のある方は使って作品&感想をお寄せください.

このツールは,3Dの形状をポリゴンなどの3次元面情報を持つ完全な形で扱うのではなく,2Dイラストと同じようにアウトライン(境界線)で扱います.ただしこのアウトラインは,3次元空間の曲線です.マンガ・アニメの絵のようなタイプのイラストを対象としています.

概要:
本論文では,マンガ風のイラストレーションのための,3D空間上での視点変更や回転が可能な,新しい擬似3D表現とそのレンダリングアルゴリズムを提案する.マンガ風のイラストレーションの場合,アウトライン(境界線)部分が濃く太く強調される.本表現では,対象となる物体をポリゴン等の面情報を含む完全な3D形状として表すのではなく,アウトラインのみで表現する.このアウトラインは,一般の2Dイラストレーションと異なり,3D空間に,3D曲線として配置する.これを3Dアウトラインと呼ぶ.3Dアウトラインは,まず投影面に投影変換して2Dベクタイラストレーションと全く同様の形に変換してから描画されるので,描画結果は2Dベクタイラストレーションと非常に近い風合いになる.3Dアウトラインによる表現は,従来の3D表現と2Dイラストとの中間的な位置にあるといえる.この限られた3D情報しか持たないモデルであっても,イラストレーションを完全な3D立体があるかのように3D空間内で回転させて見ることが出来,十分な立体感を得ることが可能である.
本論文では,この3Dアウトラインモデルをモデリングするためのインタフェースも提案する.本モデルは2Dのイラストレーションに近い性質を持つ事から,インタフェースも2Dイラストレーションと同様なスケッチベースが直感的であると考えられる.我々は,本モデルを一般的な2D入力デバイスを用いたスケッチベースのインタフェースで編集し,表示する為のシステム"SilF"を試作した.

不完全ですが,使い方です.

こちらに、研究の紹介用ビデオがあります。(11.7MB、英語)


SilFメインウインドウ(クリックで拡大)

 

ダウンロード 2004年11月20日23時半ごろ更新

動作環境:Windows95, NT4.0以上, MFCランタイム必要 98SE, XPで動作確認
作成環境:Windows98SE, Visual C++ 6.0 Professional

以前のものは,バグが残っていますのでなるべく新しいものを使ってください.

インストールは,解凍してどこかに置くだけ.
アンインストールはフォルダごと削除するだけです.ただし,.silfファイルの関連付けをした場合は,ヘルプ→登録解除で関連付けを解除してから削除してください.

サンプルSilFファイル最新版でないと開けない可能性があります.ご注意ください.本体のアーカイブには含まれていません.

「Room」 プレビュー …比較的大きなシーンです.

「Fighter」 プレビュー …斜めからの眺めを中心にして作ってみた例です.

「Sylph」 プレビュー …SilFのアイコンのデザインに使った妖精のつもりです

 

※SilFの名前は,Silhouette Floatからつけました.(輪郭線が3D空間上に浮いているイメージ)


このソフト、サンプルはフリーソフトです。ただし、このソフト及びサンプルを使って何か問題が起こったとしても責任は負えませんので、各自の責任でお使いください。著作権は作者である米澤航太が保有しています。

バグや感想、要望等がありましたら、メールでお送りください。特にバグの場合は、どのような状況でどんな事が起こったのか詳しく教えていただけると助かります。


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